独裁者はいかにして人びとの支持を集め、権力を手にしていくのでしょうか。 その一つの鍵となるのが、国家が直面する「危機」を強調すると同時に、その重責を担えるのは自分だと訴えることです。 しかも、権力への野心 エビデンスを重視するのか、あるいは批判するのか――。 近年の日本社会で繰り返されている議論だが、本来は二者択一で考えるべきテーマではない。 6月に共著『増補 ネガティヴ ・ ケイパビリティで生きる』 が刊 1933年の8月、マダガスカル通りのアパルトマン。 18歳のヴィオレット・ノジエールが、両親を毒殺する計画を実行する。 ヴィオレットの事件が特異なのは、これが二度目の犯行であることだ。
最初の犯行は未遂に終